ポスティングはチラシなどを投函し、集客を試みる施策として、飲食店や学習塾、美容室など店舗ビジネスを中心にさまざまな業種で取り入れられています。

ここで1つ質問です。ポスティングは「とにかく地域全体をローラーして撒けばよい」と考えていませんか?

ポスティングで確実に反響を得るためには、実はポスティングのエリア選定を適切に行うことが重要で、反響率はもちろん、費用にも関わってきます。

本記事では、ポスティングのエリアに基づく配布計画のコツと注意点をご紹介します。

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ポスティングにおけるエリア選定の重要性

ポスティングでは、全世帯に配る「ローラー配布」も有効な手段ではありますが、特に訴求したい層がはっきりしている場合、エリア選定を行うことが重要です。

例えば「近所に住む人をターゲットにしたいから、店舗から2km以内に配布しよう」と、範囲だけでエリア選定をしてしまうと、駅の北口南口の交通の利便性の兼ね合いで、反対サイドからはあまり集客できなかった…などもよく聞きます。

ポスティングの反響数、率を最大化するためには、範囲以外の項目もきちんとリサーチをした上でエリア選定をすることが大切です。

たとえば分譲マンションや戸建て物件を訴求したい場合、「駅から2km以内に住んでいるすべての人」と距離でターゲットを割り出すのではなく、「将来的に引っ越しを考えていそうなファミリー向けの賃貸マンションに住んでいる世帯」というように、主に集合住宅に住む子育て世帯に絞ってポスティングをします。

このように、反響が得られる可能性が高い属性のエリアがある場合、1枚あたりの配布単価が上がったとしても、配布エリアを絞り込んだ方が、コスパのよいポスティングになるといえるでしょう。

一方で、ファーストフード店や弁当屋などは、若者や単身世帯などがメインターゲットとなります。

そのため、ターゲットの属性を基に、特定のエリアに占める比率を確認して選定することも必要です。

「そんなことできるの?」と思われるかもしれませんが、上記はいずれも実施できます。まずは、どのような配り方ができるのかを、ポスティングに詳しい企業に確認してみてください。

エリア選定ツールについてはこちらの動画で詳しく紹介しております。

次に、ポスティングのエリアにはどのような種類があるのかを、ご紹介します。

ポスティングエリアの種類

ポスティングエリアの種類は、以下の4つです。

4つのポスティングエリアの種類

①:広範囲エリア
②:商圏エリア
③:ターゲットエリア
④:条件付きエリア

それぞれ解説します。

①:広範囲エリア

1つ目は、広範囲エリアです。

広範囲エリアとは、市区町村で区分するような広いエリアで、不特定多数の住戸にポスティングします。

広範囲エリアは、比較的商圏が広く、ターゲットを細かく決定しない店舗やサービスなどに適しています。

例えば、遊園地や温泉などのレジャー施設など、利用する年齢層や属性が幅広く、誰でも足を運ぶことができるスポットを広範囲に宣伝したいときに有効です。

また、実店舗を持たずに通信販売を行う業態でも、広範囲エリアのポスティングは選択肢の1つです。

ただし、広い範囲で配布する場合でも、自社の商品やサービスのターゲットの把握や、そのターゲットがどのエリアに多く住んでいるかを把握することは役に立つでしょう。

②:商圏エリア

2つ目は、商圏エリアです。

商圏エリアは、宣伝したい商品やサービスに対し、通いが見込める範囲を見定めたエリアです。

商圏エリアは、実店舗販売で店の周辺エリアに宣伝したい場合や、サービスを提供できる範囲に限界があるケースなどに適しています。

例えば、カフェへの来店が毎日でも可能な範囲で考慮すると「店舗から徒歩15分以内」「店舗から自転車で5分以内」を想定することができます。

一方で、車検や板金塗装など車で来店可能な範囲の場合は、「店舗から5km以内」と商圏を広くとる方法もあります。

ただし、チラシの枚数や予算によっては詳細に商圏エリアを絞り込む必要も出てくるため、その点も考慮した上で検討することが必要です。

③:ターゲットエリア

3つ目は、ターゲットエリアです。

ターゲットエリアは、ターゲットになる層が多数住むような範囲を特定したエリアです。

ターゲットエリアは、対象が明確に決まっているサービスや、エリアを設定してコスパのよいポスティングをしたい通信販売などに適しています。

例えば、学習塾といった習い事のサービスを扱う事業は、子持ち世帯や小、中学生が多く住んでいる学校近辺のエリアや新興の戸建て住宅などがターゲットとして考えやすいでしょう。

また、ブランド買取や不動産販売などの事業は「富裕層向けエリア」といったように、属性でターゲット設定する方法もあります。

ターゲットを絞り込んでエリア設定をする際は、政府統計などから、年代別の分布などを推測できるツールを扱っている業者もいますので、必要に応じて活用することで、より高い成果が見込めます。

④:条件付きエリア

4つ目は、条件付きエリアです。

条件付きエリアは、自社の商品やサービスと相性のよい条件で選定したエリアです。

条件付きエリアでは、全ての住居に無作為にポスティングをするのではなく、設定した条対に合致する住居に限定してポスティングをします。

例えば、不動産会社が分譲マンションや戸建て物件などを宣伝したい場合に、「マンションやアパートなどの集合住宅」を条件にしてエリアを決定します。

一方で、オフィスの清掃会社であれば、配布条件を「事業所」に絞り、企業が多く見込まれるターミナル駅周辺といった配布エリアを条件付きエリアとして検討できるでしょう。

続いて、エリアに基づく配布計画のコツについて、紹介します。

エリアに基づく配布計画のコツ

エリアに基づく配布計画のコツは、以下の4つです。

エリアに基づく配布計画の4つのコツ

①:自社ビジネスとの関連性を重視する
②:顧客データを有効活用する
③:競合他社を把握する
④:配布エリアの特性で選定する

それぞれ解説します。

①:自社ビジネスとの関連性を重視する

1つ目は、自社ビジネスとの関連性を重視することです。

配布計画を練る際は、自社が提供するサービスや商品の特性に合わせたエリア選定を行うことが重要です。

例えば、自社ビジネスが学習塾ならば、店舗から1〜2km以内といった学生が徒歩や自転車で通える範囲、ターゲットは有子世帯はもちろん、子どもを塾に通わせられる程度に年収や子育て意識が高めの世帯に設定します。

また、学習塾の中でも、受験に特化した進学塾であれば、テスト期間よりも少し前に配布。一方で補習がメインの塾であれば、テスト終わりや学校が休みに入ったタイミングで配布するといったように、チラシの配布時期も考慮することが重要です。

有子世帯や年収が高めの世帯など、ターゲットを選定することも重要な配布計画の1つです。

②:顧客データを有効活用する

2つ目は、顧客データを有効活用することです。

例えば、業種が店舗接客型の場合、既存の顧客データを分析し、店舗に車で来店する顧客が多い場合は、「店舗から3km〜5km程度の自動車圏内」など、仮説を立てる方法です。

店舗のメンバー登録などで顧客の住所が把握できている場合は、居住先に偏りや特徴がないかを分析します。

仮に「顧客のAさんとBさんとCさんはみんな同じマンションに住んでいる」ということが分かった場合、そのマンションには店舗を贔屓にしてくれる既存客と同世代の人はもちろん、家族構成や世帯収入が同じ人が住んでいる可能性があるため、ポスティングの反響が見込めます。

このように顧客データから得られる情報を分析すると、チラシの配布計画にも活かすことができます。

業者によっては、顧客データの一覧を読み込んで、地図上にピンを置いてくれる、視覚的なツールを扱っているところもあります。

また、顧客データは、上位顧客やメインターゲットが占める割合が多い居住地域を割り出すこともできるため、無店舗型ビジネスで活用することもできます。

③:競合他社を把握する

3つ目は、競合他社を把握することです。

ポスティングにおいて、需要が高そうなエリアを選定しても、競合他社が既に参入していると反応が薄くなるリスクがあります。

そのため、配布エリアの目星をつけたら、並行して競合調査も済ませておくことが重要です。

もちろん、競合他社のエリアを避けて配布計画を練るのも1つの手ですが、必ずしも競合他社がいるからといって、反響が得られないわけではありません。

例えば、量販店や飲食店など、同じエリアに業種の被る店舗があったとしても、該当エリアに住むすべての人々が、特定の1店舗のみを利用するわけではないですよね。

なかには「品揃えが違うから」とか「散歩のついでに寄りたいから」といった理由で、敢えてちょっと離れた店舗に行く人もいます。

つまり、他社とはラインナップやサービス形態が異なり、はっきりと差別化できる商品が自社にあれば、競合エリアでも反響が得られる可能性は十分にあります。

競合の多いエリアでポスティングをする場合は、競合他社を徹底的にリサーチし、自社の強みが伝わる魅力的なチラシデザインやアピール方法を取り入れましょう。

④:配布エリアの特性で選定する

4つ目は、配布エリアの特性で選定することです。

配布エリアの特性とは、主に「どのような人がどんな住居に住んでいて、どういう地域なのか」をチェックすることを指します。

例えば、土地売買やリフォームといった内容のチラシをポスティングしたい場合、マンションが乱立している地域や、最近開発された新興住宅街にポスティングしても意味がないですよね。

この場合、土地売買やリフォームに興味がありそうで、反響が得られそうな配布エリアの特性は「郊外で比較的築年数が経っている戸建て住宅が多い地域」であるといえます。

また、配布エリアの特性には、「線路や幹線道路、河川などがあるかどうか」といったチェック項目もあります。

例えば、店舗までの直線距離や所要時間は近くても、来店までの道のりに「開かずの踏切があって渡るのに時間がかかるから、遠回りが必要なエリア」や、「急な坂や階段が多く、気軽に足を運ぶことが難しいエリア」に住んでいる人をターゲットにしても、ポスティングの反響が思うように得られない可能性があります。

よって、地図上やデータ上では距離が近く見えても、実際には障害要素があり、来店が難しそうなエリアは、ポスティングを控えるという選択をすることも大切です。

効率的かつ、確かな反響を得るポスティングをするには、さまざまな角度やデータから得た情報を分析し、統合的に配布計画を練ることが必要不可欠です。

ただし、業者もすべての地理や属性に詳しいわけではありませんので、自分が持っている知識と業者の専門性をかけ合わせ、作戦会議を行いましょう。

ポスティングでの失敗を防ぎ、できるだけ高い反響を得たいのであれば、効果計測といった分析方法を含め、トータルで成果を考えてくれる業者に依頼するのがおすすめです。

効果計測のポイントはこちらの記事で取り上げていますので、ご参照ください。

以上、エリアに基づく配布計画のコツを紹介しました。最後にエリアを選定する際の注意点について、ご紹介します。

エリア選定の注意点

エリア選定の注意点は、以下の3つです。

エリア選定の3つの注意点

①:予算も含めて検討する
②:ターゲットを明確化する
③:店舗の特性を考慮する

それぞれ解説します。

①:予算も含めて検討する

1つ目は、予算も含めて検討することです。

チラシの費用は、一般的に配布単価×枚数で決まります。

集合住宅が多いエリアと戸建てが点在している地域を比較すると、前者の方が効率的に配布が可能なので、単価が下がります。

一方で、後者のように人口密度が低いエリアでポスティングをすると、やや割高になる可能性があります。

配布効率を考えた結果、予算がどれくらいになるのかの検討はもちろん、ターゲットに訴求できるエリアかどうかを判断してポスティングしましょう。

ポスティングの費用相場はこちらの記事で詳しく取り上げていますので、ご参照ください。

②:ターゲットを明確化する

2つ目は、ターゲットを明確化することです。

エリア選定をする際には、チラシを配布するターゲットを予め明確にしておかないと、ポスティングの効率が落ちる可能性があり、注意が必要です。

例えば、キッチン用品やトイレ用品などの日用品はターゲットとなる消費者の幅が広い傾向にあります。

そのため、すべての消費者を対象にポスティングをしようと思うと、チラシの枚数を増やしたり、配布エリアを広くしたりしなければならず、効率的ではありません。

そこで、生活雑貨の需要と主な購入層として、主婦層を明確なターゲットにすれば、ファミリー世帯が多いエリアに絞ったポスティングができます。

このように、ターゲットを明確化して、コスパのよいポスティングを心がけましょう。

③:店舗の特性を考慮する

3つ目は、店舗の特性を考慮することです。

例えば、スポーツジムなど顧客が定期的に通う店舗サービスの場合、徒歩や自転車などで気軽に来店できるエリアが候補です。

エリア選定をする際には、「徒歩であれば店舗から1km以内、自転車なら2km以内」という形で、仮説でもよいので絞っていきましょう。

また、デリバリーサービスの場合は、「提供する料理を出来立て、もしくは新鮮な状態でおいしく安全に食べてもらう」ことが前提のため、店舗ごとに配達が可能なエリアを細かく設定する必要があります。

このように、店舗の特性を考慮することで、反響が期待できるポスティングが実現します。

エリア選定を安心して任せられる業者に依頼しよう

以上、ポスティングのエリアに基づく配布計画のコツと注意点をご紹介しました。

知恵を絞ってエリア選定を行い、それが上手くハマればよいですが、1回で上手くいかないことも多々あります。

そんなときは、成果が出るように、何を変えればよかったのかを考えながら、運用意識を持ってポスティングを進めることが大事です。

弊社、エリアマーケット株式会社は、エリアマーケティングを熟知した専門のスタッフがヒアリングを行い、地理情報システム(GIS)に基づいた配布計画を提案します。

エリアの特性を分析して、ターゲットへ最大限に訴求できるポスティングはもちろん、事業所や富裕層へのリーチなども対応し、効果計測や次回提案までワンストップで行います。

反響のあるチラシポスティングを検討の際には、下記ページのチラシ配布シミュレーションを参考にぜひお問い合わせください。

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