「ポスティングで成果を出すにはチラシが重要」というのは、誰しも認識されているところです。
しかし、「入稿までに時間がなかった」「ああだこうだ考えているうちに、何が正解かわからなくなってしまった」などの理由で、反響しないチラシをポスティングしてしまっているケースをよく見ます。
本記事では、チラシの構成設計やデザイン制作におけるテクニック、WEBサイトとの連携方法について紹介します。
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チラシの構成設計のポイント3つ
反響率の高いチラシを作るには、構成設計が必要不可欠です。構成がしっかりしていないと、デザインが生きなくなってしまうためです。
構成設計のポイントは3つあります。
①:ターゲットを明確化する
②:情報の優先順位付けをする
③:視覚的階層を意識する
それぞれ解説します。
①:ターゲットを明確化する
1つ目は、ターゲットを明確化することです。
ターゲットの明確化とは、「ターゲットの年齢層や性別などを特定し、ニーズを洗い出すこと」です。
「チラシなのだから、万人受けするように作った方が良いのでは」と思うかもしれません。
では、ファミリー向け住宅のチラシの中に、「若者にピッタリの内装」や、「シニアの方向けの静かで落ち着いた環境」といった文言が入っているとどうでしょう。
どういう環境の家なのか分からず、誰にも響きませんよね。
たとえば、ファミリー向け住宅のチラシであれば、ターゲットは「30代~40代の子育て世帯」がメインとなり、求める立地条件は「広い公園や駅、学校が近くにあるという利便性や安全性の高さ」といえるでしょう。
これらの分析を元に「学校や駅までの所要時間」や「子育て家庭に優しい住環境」といった情報を訴求することで、ターゲットに刺さりやすくなります。
捨てずに読まれるチラシを作るためにも、まずターゲットを明確にしましょう。
②:情報の優先順位付けをする
2つ目は、チラシに載せる情報の優先順位付けをすることです。
チラシの目立つ位置に明確なメリットや重要な情報が載っていると、ターゲットは行動を起こしやすくなります。
たとえば店舗の新装開店を知らせるチラシの場合、「初回限定割引」や「来店プレゼント」といった情報は重要です。
もちろん基本的な店舗情報も重要ですが、優先すべきはターゲットに取ってのベネフィット(便益)であって、アピールの優先順位としてはそこまで高くありません。
また、会社のコンセプトやメニュー紹介など細々した情報は、チラシに興味を持った人がさらに読み込めるよう、裏面に入れるとよいでしょう。
このように、チラシに載せる情報に優先順位付けをすることで、ターゲットが興味を持ちやすいチラシを作ることができます。
③:視覚的階層を意識する
3つ目は、視覚的階層を意識することです。
「視覚的階層」とは、情報の重要度に応じて文字のデザインなどを変え、重要な情報から順に読み進められるよう工夫する手法です。
この手法を使うと、重要な情報が分かりやすくなるため、チラシがぐっと読みやすくなります。
たとえば、スポーツジムの会員募集チラシを作る場合、トップには「今だけ!無料体験キャンペーン実施中」といったキャッチコピーを大きく、目立つように配置します。
次にサブヘッドラインに「新規入会で月会費30%オフ」といった特典情報を中フォントで配置することで、キャッチコピーに引かれたターゲットが、さらに詳しい情報へと自然に読み進められる構成になります。
ストレスなく読めるチラシを作りたければ、視覚的階層を意識したデザインを取り入れましょう。
チラシの構成設計について理解を深めたところで、次は実践的なチラシのデザインテクニックについてもみていきましょう。
チラシ制作におけるデザインテクニック7選
チラシのデザインテクニックは以下の7つです。
※デザインの原理原則については解説しておりません。気になる方は書籍「ノンデザイナーズ・デザインブック」などをご活用ください。
①:目立つヘッドラインを作る
②:余白を活用し、読みやすいレイアウトにする
③:ストレスがかからない色彩選択をする
④:可読性の高いフォントを選ぶ
⑤:ターゲット層に響く画像を選ぶ
⑥:行動を促すコールトゥアクションを入れる
⑦:信頼性を高める要素を配置する
①:目立つヘッドラインを作る
ヘッドラインはチラシ全体で最初に目に入る見出しやビジュアルのことで、ボリュームはチラシ表面の2分の1から3分の2程度が理想です。
「ヘッドラインにチラシの半分以上も使っていいのか」と驚くかもしれませんが、そもそもヘッドラインでターゲットの興味を引けなければ、それ以外の情報をいくら載せても、読まれることはありません。
チラシを読み進めてもらうためにも、ヘッドラインで何についてアピールしているのか一瞬でわかるように作成しましょう。
②:余白を活用し、読みやすいレイアウトにする
読みやすいチラシのレイアウトに、余白は不可欠です。
たとえば、国語辞典のように、余白がほとんどなく、小さい文字が並べられただけのチラシは、あまり読みたくないですよね。
余白をうまく使うと、チラシの読みやすさがぐんと上がり、ターゲットは重要な情報を見逃さずに受け取ることができます。
適切な余白の入れ方は以下です。
・ヘッドラインや画像周りに余白を入れて訴求を目立たせる
・セクションごとに余白を入れて、視認性を上げる
余白を増やすと掲載情報の数が減るので、怖くなるのはわかります。
しかし、ユーザーの気持ちになり、ほんとうに欲しい情報以外は思い切って削ってしまうことも、成果を高めるためのポイントです。
③:ストレスがかからない色彩選択をする
チラシを目立つデザインにしたいからといって、派手な色ばかり使ってしまうと、読み手の目が疲れ、ストレスになります。
一般的に色彩選択は、基本カラーを3色選び
「ベースカラー:メインカラー:アクセントカラー」「70%:25%:5%」
の比率で配色すると、バランスのとれた仕上がりになるとされています。
「ベースカラー」は背景や余白に用いる無彩色もしくはメインカラーと同系色の色
「メインカラー」は店舗のイメージカラーでロゴなどに用いる明度が低い色
「アクセントカラー」は情報のメリハリづけに用いる色合いが濃いめの色を選ぶとよいでしょう。
色彩選択に悩んだら、下記サイトのような、メインカラーを決めたら補色や反対色が自動で表示されるサイトを活用してみてもよいでしょう。
さくさく決める 配色サイト
※RGBでの配色になりますので、あくまで参考程度になります。
④:可読性の高いフォントを選ぶ
可読性の高いフォントを選ぶと、訴求内容が伝わりやすくなり、チラシ全体の印象もよくなります。
可読性の高いフォントは「ゴシック体」や「明朝体」です。
ゴシック体は、読み手が瞬時に認識しやすいフォントなので、ヘッドラインやアイキャッチなどインパクトを出したい部分への使用がおすすめです。
また、明朝体は長めの文章でも目が疲れにくいフォントのため、説明文やメニューリストなどに使用するとよいでしょう。
一方、チラシによっては筆記体など、個性的なフォントを使う場合もあるでしょう。
フォントに規定はないので、チラシのテイストに合わせたフォントを選ぶのは問題ありません。
ただ、ターゲットが高齢者層の場合は、とくに注意が必要です。高齢者は視力が低下しやすく、細かい文字や複雑なフォントのチラシは読みづらいためです。
そのため、ターゲットが高齢者層に絞られるチラシは、なるべく大きめかつ太めのフォントを利用しましょう。
⑤:ターゲット層に響く具体的な画像を選ぶ
チラシには、ターゲット層に響く具体的な画像を選びましょう。
たとえば、エステやマッサージ店のチラシなら「モデルが心地よい表情で施術を受けている画像」、歯科医院のチラシなら「白く整った歯並びの女性が微笑んでいる画像」を入れることで、ターゲットの美意識にアピールすることができます。
また、やや手間かもしれませんが、できるだけふわっとした抽象的な画像は使わず、具体的で実態がわかる写真を使うことで、ターゲットの安心感を高めることができるでしょう。
⑥:行動を促すコールトゥアクションおよびオファーを入れる
「コールトゥアクション(CTA)とは、ターゲットに商品購入や問い合わせなどの行動を呼びかけることを指します。
チラシには行動を促すCTAを入れることが必要不可欠です。
たとえば、飲食店のチラシならクーポンを付けて「このチラシを持参してご来店いただくと、今週末まで全メニュー10%オフ!事前予約はこちら」というように、割引特典と今週末までという期限をアピールすることで、ターゲットに早めの行動を促せます。
効率よく反響を高めるためにも、チラシを読んだターゲットが「今すぐ行動しなければ」と思える魅力的なオファー(特典)をチラシ内に盛り込むようにしましょう。
⑦:信頼性を高める要素を配置する
チラシには必ず信頼性を高める要素を入れましょう。
なぜなら、ターゲットは新しい情報に対して警戒モードから入り、「この情報やサービスは信頼できるかどうか」を最初に判断するためです。
信頼性を高める要素には、「累計販売数〇万個突破」や「〇〇賞を受賞」といった実績や、「このお店のサービスは最高です!」といった既存顧客の満足度が伝わる証言などがあります。
これらの要素を入れることで、チラシ内容の信頼性が高まり、ターゲットが「そんなに人気なら行ってみようかな」と行動に移す確率が上がるでしょう。
業種別チラシデザインのポイント
チラシデザインのポイントやコツを紹介しましたが、業種ごとにターゲット層や訴求内容が異なるため、それぞれに適したデザインが必要です。
たとえば飲食店であれば「食欲をそそる飲食物の画像とクーポン」、不動産業であれば「物件の良さが分かる画像と詳細情報」を目立たせる必要があります。
このように、業種によってターゲットに響くデザインを採用することで、反響率の高いチラシが完成します。
業種別のチラシデザイン事例は、下記リンクにまとめてありますので、ご参照ください。
チラシデザインとWEBサイトの連携方法
昨今、チラシだけで意思決定が完結することは減ってきており、チラシからWEBサイトやSNSに遷移し、総合的に判断して意思決定することが増えてきました。
このような行動を想定したチラシとWEBサイトの連携について、2つのポイントがあります。
①:統一感のあるブランディングをする
②:クロスメディアを活用する
それぞれ解説します。
①:統一感のあるブランディングをする
チラシとWEBサイトのデザインとコンテンツに統一感を出すと、ターゲットの記憶に残りやすくなります。
統一感を出す方法は以下です。
・ロゴ、カラースキーム、フォントなどのトンマナを共通化する
・ブランドや店舗の雰囲気を明確にし、訴求内容を揃える
また、チラシデザインとWEBサイトが同じテイストで作りこまれていると、「この会社はしっかりしているな」と信頼感が生まれ、反響が高まりやすくなるメリットもあります。
反対に、チラシとWEBのテイストがばらばらだと、「同じサービスなのかな?」と迷わせてしまい、離脱につながる可能性があります。
②:クロスメディアを活用する
「クロスメディア」とは、商品やサービスを宣伝する際に複数のメディアを活用して宣伝を行い、集客アップを目指す手法です。
クロスメディアの活用法は以下です。
・チラシにQRコードやURLを掲載し、WEBサイトへ誘導する
・WEBサイトでチラシの電子版を公開し、情報の拡散を行う
・SNS限定のキャンペーンや最新情報を掲載し、フォローを促す
クロスメディアをうまく活用すると
「チラシで新商品の情報を伝えたあとに、SNSで同商品の紹介動画を公開、さらにWEBサイトでクーポンを配布する」
という流れを作ることができ、ターゲットの関心を持続させられます。
情報を効率よくアピールし、ターゲットとブランドの接点を増やすためにも、クロスメディアの活用を徹底しましょう。
初心者でも簡単にデザインを作る方法2つ
最近では、初心者でもそれなりのデザインを作ることが可能です。
初心者がデザインを作る方法は以下の2つです。
①:よさそうなデザインを真似する
②:Canvaなどのデザイン制作アプリを活用する
①:よさそうなデザインを真似する
初心者が手っ取り早くデザインを作るには、「既存のデザインを真似する」方法があります。
最近ではPinterestなどで、既存のデザインを簡単に検索できるため、自分のイメージに合ったデザインを見つけやすいです。
よさそうなデザインを見つけたら、そこからレイアウトや配色を真似することで、初心者でもバランスのとれた、見栄えの良いチラシを作ることができます。
まずは真似から始め、徐々に自分なりのデザインセンスを磨いていきましょう。
②:Canvaなどのデザイン制作アプリを活用する
Canvaなどのデザイン制作アプリには、業態ごとに豊富なテンプレートがあります。
飲食店のメニュー紹介やイベント告知のチラシなど、目的にあったテンプレートを選び、内容を編集するだけで、初心者でも質の高いチラシが作れます。
また、デザイン制作アプリは、アプリ内にデザインガイドなどもまとめられているため、デザインの基礎知識やスキルが自然と身につけられるのもメリットです。
チラシデザインの精度を上げ、ポスティングの反響率をアップしよう
反響を高めるチラシデザインの構成のポイントやコツ、陥りやすい失敗例について解説しました。
チラシは構成設計を徹底し、ターゲットに合わせたデザインをすることで、集客効果を確実に上げることができます。
集客や企画に強いポスティング専門業者であれば、配布前のターゲット分析を的確に行うことはもちろん、チラシデザインに関するクリエイティブ面の改善点も伝えてくれます。
新たな顧客層の開拓や、集客率の向上のためにも、チラシデザインまで徹底サポートしてくれる業者に依頼しましょう。
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